PR TIMES STORY はこちら >>>

インティマシー・コーディネーターを起用すると何が変わる?演出・俳優・制作をつなぐ3つの専門性

ハラハラ・ドキドキは、見る側に。
ヒヤヒヤは、つくる側に残さない。

映画・ドラマ・配信作品や舞台で、インティマシー・コーディネーター/ディレクターを起用すると、何が変わるのでしょうか。

その価値は、安全への配慮だけではありません。演出意図を具体的な身体表現につなげ、俳優の同意を尊重しながら、制作に必要な準備と関係部署との連携を支えることにもあります。

私は20年以上、俳優の台本読解、人物の目的と行動、身体表現を指導してきました。その経験と、IDC認定・ニューヨークでの実地研修を通じて培った専門性を土台に、作品づくりを支える3つの視点をご紹介します。

1.同じ台本でも、同じ場面を想像しているとは限らない

同じ台本でも想像する場面は異なる|インティマシー・コーディネーター鍬田かおるによる認識共有と制作準備

台本に「抱きしめる」「着替える」「入浴する」と書かれていても、監督・演出家、俳優、制作、衣装担当者が同じ場面を思い描いているとは限りません。

どこに触れるのか。どの範囲が見えるのか。衣装や動きについて、どのような条件が共有されているのか。

こうした内容が具体的になることで、俳優は出演条件を判断しやすくなり、演出側も制作側も、必要な準備を進めやすくなります。

大切なのは、誰かの想像が正しいと決めることではなく、作品の文脈と演出意図を共有し、関係者が同じ理解のもとで協働できる状態をつくることです。

関連記事:水着・温泉・着替えシーンで見落としがちな確認事項

2.演出意図を、人物の関係性が伝わる身体表現へ

演出意図を共有し、人物の関係性や力関係を身体表現で伝える|インティマシー・ディレクター鍬田かおる

同じ「抱きしめる」という行動でも、相手を安心させたいのか、引き止めたいのか、主導権を握りたいのかによって、場面の意味は変わります。

相手との距離、触れるタイミング、身体の向き、わずかなジェスチャー。その一つひとつが、人物の目的や関係性、力関係を伝える手がかりになります。

私は20年以上の演技指導を通じて、台本の文脈、人物が何のために、何をしているのかを具体的に扱ってきました。

この経験は、インティマシー・コーディネーション/ディレクションの大きな土台です。

監督・演出家の意図を共有し、俳優の同意と身体的な境界線を尊重しながら、作品に必要な身体表現を振付として具体化する。そして、稽古やリハーサルを通じて、繰り返し再現できる形へと整えていきます。

監督・演出家にとっての価値は、演出を誰かに委ねることではありません。作品の文脈を理解した専門家と協働し、目指す表現の実現に向けて具体的な準備を進められることです。

関連記事:接触シーンの「準備」と「バウンダリー」―演技の自由度を上げるための前提づくり

3.直前の調整を減らし、作品に必要な準備を前へ

インティマシー・コーディネーター鍬田かおる|直前の調整を減らし、映画・ドラマ・舞台の制作準備と関係部署の連携を支える

身体接触、露出、着替え、入浴などを伴う場面には、俳優と監督・演出家だけでなく、制作、衣装、ヘアメイク、撮影など複数の部署が関わります。

出演条件の明確化、演出意図の共有、関係部署との連携。

必要なことを事前に確認し合えれば、お互いの意向を推測し続ける必要が減り、直前の行き違いや再調整も軽減しやすくなります。

俳優は、役としての行動に。
監督・演出家は、目指す表現に。
制作側は、進行と部署間の連携に。

それぞれが自分の仕事に集中しやすい環境を整えることも、インティマシー・コーディネーター/ディレクターの専門性です。

必要なことを確認し合える環境は、意見を伝えやすい雰囲気や、お互いの専門性を尊重する関係づくりにもつながります。

インティマシー・コーディネーターには、いつ相談できる?

企画初期や台本の検討段階から相談することで、選択肢を広く検討しやすくなります。

もちろん、キャスティング中、衣装合わせ前、稽古や撮影の準備が進んでいる段階からでも、作品の状況に応じたご相談が可能です。

どの段階で依頼すると何を準備できるのかについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

関連記事:インティマシー・コーディネーターは、いつ呼べばいいのか

映像・舞台の制作関係者の皆さまへ

私は、映像ではインティマシー・コーディネーター、舞台ではインティマシー・ディレクターとして活動しています。

20年以上の演技指導経験、英国での舞台芸術の学び、IDC認定およびニューヨークでの実地研修を生かし、台本理解・身体表現・振付・制作上の調整をつなぐ専門的なサポートを提供しています。

映画・ドラマ・配信作品・舞台の制作について、企画中から進行中の案件までご相談いただけます。日本語・英語に対応し、事前の打ち合わせやヒアリングはオンラインでも可能です。

作品に必要な緊張感は、表現の中に。
制作現場には、信頼と具体的な準備を。

▶ 制作案件のご相談・お問い合わせフォームはこちら

ご相談の際は、作品種別、現在の制作段階、稽古・撮影予定時期、相談したい場面の概要などをお知らせいただけると、必要な関与範囲を確認しやすくなります。未定の項目があっても構いません。

メール:kaoru@intimacydirector.jp

鍬田かおる
IDC認定 インティマシー・コーディネーター(映像)/インティマシー・ディレクター(舞台)
演技指導20年以上|日本語・英語対応

Kaoru Kuwata

演技指導歴20年以上。ムーヴメント専門家・アレクサンダー・テクニーク指導者としても、プロの俳優や歌手、ダンサーの身体表現を幅広くサポート。 現在は、ニューヨークでの実地研修を経て、IDC認定インティマシー・コーディネーター(ディレクター)としても活動中。 舞台・映像・教育現場など、多様な現場における“演出の意図”と“俳優の安心”を両立するため、動きの整理と振付を通して現場を支えています。 ブログでは導入事例や現場での変化も発信中です。 映画監督・演出家・俳優の皆様に向けたお役立ち情報をシェアしています。現場に必要かどうか、まずはご相談ください。

関連記事